月曜午前は心臓に負担?週の初めは「スローマンデー」でいこう:「自測自健(じそくじけん)」のススメ:朝日新聞デジタル

「自測自健(じそくじけん)」のススメ

月曜午前は心臓に負担?週の初めは「スローマンデー」でいこう

 「明日は月曜日・・・仕事がまた始まるなあ・・・」。月曜日の出勤、気が重い……。そうした経験、誰にもきっとありますよね。
 「スローマンデー」という言葉をご存じですか?月曜日の朝は、仕事をゆっくり進めようという新しい取り組みのことです。というのも、月曜日の午前中はストレスなどから血圧や心拍数が高まりやすく、心臓に負担がかかりやすいというのです。

 

 スローマンデーを提唱するのは、高血圧の専門家である旭労災病院(愛知県尾張旭市)の木村玄次郎院長です。昨年11月に東京都内で行われた日本心臓財団のメディアワークショップで、木村院長はスローマンデーとその背景について講演しました。

 木村院長によると、65歳未満で働いている人は、心筋梗塞や脳卒中などの心疾患事故が特に月曜日の午前に起きやすいことがさまざまな研究で明らかになっているそうです。また一方で、「職場高血圧」(※1)の人も要注意。一般的な高血圧の人と同様に心疾患事故が起きやすいという調査結果もあります。
※1 職場高血圧:診察室で測る血圧が正常であっても、職場では血圧が上昇する症状

 そこで木村院長は、①職場のストレスが仕事中の血圧を上げる②休日と比べ、ウイークデー(金曜よりも月曜)で血圧が上がる③その血圧上昇が心血管事故を誘発する――という仮説を立て、調査研究を実施しました。平日のみ働く(夜勤なし)の高血圧の207人を対象に、月曜、金曜、休日の3日間で、1日4回(起床時、午前10時、午後4時、就寝前)、血圧と心拍数を測りました。

 その結果、最高血圧(収縮期血圧)では曜日による違いはさほどみられませんでしたが、心拍数は月曜の午前10時にとりわけ上昇していることが判明しました。そして最高血圧と心拍数の積で表す数字(ダブルプロダクト)では、「月曜午前に高くなる」という傾向が如実に表れる結果に。木村院長によると、ダブルプロダクトは心臓にかかる負荷や、心臓および全身の酸素消費量を示す指標であり、この数字が高くなると心血管事故の可能性が高まるとのことです。

最高血圧(SBP)と心拍数(HR)を掛けた値(W-Product、ダブルプロダクト)は、月曜10時で高くなっている(ワークショップの配布資料より)

 さらに、その後の調査では、一般的な高血圧の人、仕事先で測定する血圧が高い「職場高血圧」の人、正常血圧の人のいずれでも、他の時間帯に比べて月曜午前にダブルプロダクトが高くなる結果が出ました。とりわけ高血圧や職場高血圧の人は、正常血圧の人よりも月曜午前の上昇度合いが大きくなりました。

 ただし、月曜午前のダブルプロダクトの上昇が、心血管事故が起きることと実際にどのような因果関係があるかについては、今後さらなる調査を要すると付け加えました。

 木村院長は、「心血管事故を防ぐため、月曜日の仕事はできるだけスロースタートにしましょう」と提案。具体的には、前週の金曜日に月曜の予定を済ませておく、月曜日の午前中に仕事を詰め込みすぎない、といった「働き方改革」が大切とし、企業への周知も必要と訴えました。

 「健康のためにも、プレミアムフライデーよりスローマンデーを広めていければ」と木村院長。月曜朝から全力で働いているみなさんも、少し立ち止まって働き方を見直してみませんか?

自測自健とは

自分の体の状態を自分で測る。健康を保つための新習慣を考える

健康状態を知るためには、血圧や体重、体脂肪率など、さまざまなデータを測ること。
しかも、人間ドックや健康診断の時ではなく、毎日「自分で測る」ことが大切です。

トレンドニュースby 朝日新聞デジタル

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