「自測自健(じそくじけん)」のススメ

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ビジネスパーソンのための「体幹リセット」/ボディメイクトレーナー・佐久間健一さんにききました(前編)

 昨年発売した著書「モデルが秘密にしたがる体幹リセットダイエット」がベストセラーとなった、ボディメイクトレーナーの佐久間健一さん。体幹を「リセット」すれば、特別なことをしなくても日常生活でエネルギーを多く消費できる、痩せやすい体を作ることができると言います。

使われていない筋肉を目覚めさせる

――「体幹リセット」とは?
 体幹とは、体のコア(中心)となる部分のこと。胸やおなか、背中、腰回りを含む部分です。姿勢を保つ体幹の筋肉は、年をとるごとに衰えてきます。そうすると姿勢に癖ができ、日常的に使う筋肉と使わない筋肉という偏りが出てきます。この偏りをリセットするのが「体幹リセット」です。体幹を鍛えるのではなく、リセットする。本来使えるはずの筋肉を全部使えるようにするんです。

――「リセット」すると、どんなメリットがあるのでしょうか?
 人間に100の筋肉があるとしたら、普段の生活では、日頃の癖や姿勢の悪さが影響して100のうち20くらいしか使っていない。100の筋肉を全部使えたら、基礎代謝を向上させて日常的に使うエネルギーを増やすことができます。実は、1日で消費するエネルギーの70%は、基礎代謝によるものなんです。基礎代謝とは、呼吸をしたり、心臓を動かしたり、消化したり、体温を上げたりと、普通に生活するときに使うエネルギーのこと。筋肉の量が多いと基礎代謝量は上がるので、使われていない筋肉を目覚めさせれば、消費エネルギーが増え、痩せやすくなる。また、特にビジネスパーソンは、姿勢の悪さから肩こりや腰痛に悩む人も多いですが、この解消にもなります。

筋肉が勝手に脂肪燃焼、
カロリー消費してくれる

――短時間のエクササイズで、効果は出ますか?
 「体幹リセットエクササイズ」は、その運動自体でカロリーを消費するものではありません。体の癖をとるためのエクササイズです。筋肉を目覚めさせて、目覚めた筋肉がどんどん勝手に脂肪燃焼、カロリー消費をしてくれるようにするためのもの。姿勢を整えることが目的なので、1日3分ほどの短時間でも、十分なんですよ。

   

――癖のない姿勢とはどのようなものですか?
 首、肩、骨盤、ひざ、足首が、一直線となった姿勢です。ファッションモデルはこの姿勢を維持しており、モデルの筋肉を調べてみると、骨盤と肋骨(ろっこつ)と肩甲骨の周りの筋肉が発達していることが分かりました。これらの筋肉を整えていくと、癖のない姿勢が作れるようになります。この姿勢を手に入れれば、歩いているだけで、めちゃくちゃ運動しているくらいのエネルギーを消費できるんです。姿勢が良くなると、胸の位置が上がり自信があるように見えるなど、外見上のメリットもありますよね。この姿勢を、無意識の状態で保てるようになることが重要。本来はそれが自然な姿勢なんですけどね。

1日5回の食事で、消化エネルギーを効率的に消費しよう

――食事も重要ですか?
 ダイエットといえば、食事の量や回数を少なくして痩せようとすることが一般的ですが、これは実は逆効果なんです。基礎代謝の約半分は筋肉、もう半分は胃と腸と肝臓の消化機能によります。食事量が少なくなると、消化吸収の量が減って、基礎代謝が低下し、太りやすくなってしまいます。こういう方法で痩せても必ずリバウンドしてしまうんです。食べ方はすごく重要です。筋肉は年をとるごとに落ちていきますが、特に姿勢を保つための体幹の筋肉から落ちていきます。筋肉の元になる栄養をとらないと、せっかく体幹をリセットしても、姿勢を保てなくなってしまう。目覚めさせた筋肉をキープするためには、適切な食事をとることが大切なんです。

――1日3食、食べた方がいいですか?
 食事は、小分けにして食べるのがいいんです。可能であれば、1日5食がおすすめです。朝、昼前、昼、おやつの時間、夜、に分けるといいですよ。忙しい方は、ちゃんと座って食べなくても、朝食や夕食以外ならナッツやチーズをつまむだけでもOK。一気に食べると消化不良を起こし、消化吸収にエネルギーがきちんと使えないことがあります。小分けにした方が、ちゃんと消化にエネルギーを使うことができるんです。回数を増やしても食べる量を増やすのではなく、今まで3食食べていた量を、5食に分割するイメージ。空腹状態に陥って体のエネルギーが不足すると、必要な糖分を作るために真っ先に筋肉が分解されるのですが、食事をこまめにとることで、筋肉の分解を防ぐこともできます。

――具体的にどのような食事をすればいいんでしょうか?
 朝食は毎朝、起きてから30分以内にとるのがいいですね。寝起きって、起きた瞬間から血糖値が下がり出すんです。血糖値が下がると筋肉を分解して糖に変えてしまう。それが始まる前に朝食をとることが大事です。また、寝起きは体温が低いため、免疫力も低くなっています。この状態で活動を開始すると、代謝が低下し、ストレスにも敏感になって、夜の食欲につながってしまいます。糖質のほか、乳製品、たんぱく質を少量でもとるようにしましょう。糖質には消化の早いものと、遅いものがありますが、朝とってほしいのは、遅い方です。例えば、玄米、グラノーラなど、食物繊維が豊富に含まれ、消化に時間がかかるもの。消化吸収に時間がかかればかかるほど、多くのエネルギーを消費してくれます。

佐久間さんのある日の朝食:R-1ヨーグルトのスムージー、ブルーベリーとラズベリー

 夕食はたんぱく質を多めにとりましょう。肉、魚介、卵など、動物性のたんぱく質がいいですね。たんぱく質は、食べた瞬間に脳が「脂肪を分解しましょう」って指令を出してくれるんです。1日で一番、寝ているときに脂肪の分解が行われやすいので、夕食時に多くとるのがおすすめです。

   

プロフィール

佐久間 健一 (さくま・けんいち)

1988年生まれ。ボディメイクトレーナー。2017年、ミス・インターナショナル世界大会公式トレーナーを務めた。昨年5月に発売した著書「モデルが秘密にしたがる体幹リセットダイエット」が100万部を突破。ボディメイクスタジオCharmBody代表。

モデルが秘密にしたがる体幹リセットダイエット
(サンマーク出版 1080円、税込み)

自測自健とは

自分の体の状態を自分で測る。健康を保つための新習慣を考える

健康状態を知るためには、血圧や体重、体脂肪率など、さまざまなデータを測ること。
しかも、人間ドックや健康診断の時ではなく、毎日「自分で測る」ことが大切です。

トレンドニュースby 朝日新聞デジタル

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