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日中眠たくなるのは低血圧のせい?突然起こる眠気の対処法

   

監修者プロフィール

伊藤メディカルクリニック院長
伊藤 幹彦 先生

東京医科大学卒業後、東京医科大学第2外科(心臓血管外科)入局。東京医科大学八王子医療センター心臓血管外科や東京警察病院外科医長などを経歴し、現在は伊藤メディカルクリニックの院長を務める。これまでの術者としての経験をもとに、全身管理の大切さをモットーとし、健康維持への貢献を目指している。

 日中、職場や学校などで眠気に襲われることはありませんか。実はその眠気は低血圧によって引き起こされたものかもしれません。突然の眠気は仕事や勉強、家事や子育てに集中できないなど、日常生活に大きな影響を及ぼします。ですので、なるべく早めに対処しておきたいところ。そこで今回は、低血圧が眠気を引き起こす理由を解説します。
 また、急に眠気に襲われてしまったときの対処法についても紹介していきます。

突然の眠気に襲われたらどうする?

 突然眠気に襲われてしまい、仕事や授業などに集中できずに失敗してしまったという経験を持つ人も少なくありません。しかし突然の眠気に襲われたときにどのような対処法があるのかを知っている人は少なく、気合で何とか乗り切ろうとしてしまう人もまだまだ多いのが現状です。
 まずは突然の眠気に襲われたときにどのような対処法が有効なのか、理由も含めてご紹介していきます。

 

日光を浴びる
 朝起きたときに日光を浴びるのがいいということを聞いたことがある人も多いでしょう。これは日光を浴びることによって、睡眠などをつかさどるホルモン「セロトニン」の分泌が促されるにより、スッキリと起きることができる効果だといわれています。
 低血圧により昼間眠くなるケースにおいては、日光を浴びることによって朝の場合と同じように体内のセロトニンを分泌させるだけでなく、 日光によって体に刺激を与えるという効果もあります。

短時間だけでも昼寝をする
 「昼寝をすればいい」というと「寝られたら苦労はしない!」という反論が当然あるでしょうが、ここでご紹介する「短時間」とは1時間や2時間ではなく、30分以内の軽い睡眠のことを指します。浅い眠りをすることが大事で、5分や10分といった短時間でもしっかりとした効果が得られるのです。
 5分や10分といった短時間の昼寝をするために、「起きる時間をしっかりと決めて寝る」こと、寝る前に砂糖 やミルクの入ってない「ブラックコーヒーを飲む」ことが効果的とされています。
 時間を決めることについては、スマホのタイマーなども効果的に使うといいでしょう。またコーヒーを飲むと昼寝どころじゃないと考える人もいますが、実はコーヒーの眠気覚まし効果は即効性ではなく、ホットなら30分後以降に効果が出始め、2時間程度の効果が持続するといわれていますので、短時間の昼寝から起きた後、眠気覚ましの効果が得られるのでおすすめです。

眠気覚ましのツボを押す
 人間の体には無数のツボがあり、ツボを押すことでさまざまな効果が得られるのは一般的に知られていますが、実は眠気に襲われたときに押すことで脳に直接的な刺激を与えられるツボを押すことで眠気覚ましをすることができます。
 眠気覚ましのツボと呼ばれるものは、たとえば手の中指の爪の根元で、真ん中より少し人差し指側にある「中衝(ちゅうしょう)」、手のひらの中央にある「労宮(ろうきゅう)」、親指の骨と人差し指の骨が交差する付近のくぼみにある「合谷(ごうこく)」がこれにあたります。

適度に軽いストレッチを行う
 低血圧は文字通り血圧が低い状態を示します。 全身を巡る血液量が減っている場合や、貧血があるときに起きるものですが、眠気を覚ますのに軽いストレッチは効果があることが実証されています。
 ストレッチをすることで、筋肉の収縮力が増加することで 血管が広がるので、血液の流れがスムーズになり低血圧による急激な眠気を押さえることができます。

低血圧が眠気を引き起こすメカニズムとは

 急激な眠気に襲われたときの対処法や理由をご紹介してきましたが、ここからは低血圧がなぜ眠気を引き起こすのか、そのメカニズムについてご紹介していきます。

 

脳の血流が悪いことによる眠気
 低血圧の人は貧血持ちであることや、血液の循環量が一般の人より少ないので脳への血流も悪く、それに伴って脳が酸素不足に陥りやすくなるという欠点があります。この脳の酸素不足により朝の目覚めの悪さや、昼間に眠気に襲われることがあるとされています。
 この他に交感神経と副交感神経の切り替えがスムーズにできていないといったことも原因のひとつと考えられています。

血糖値の変化による眠気
 血糖値の変化による眠気は低血圧の人でなくても、昼食を食べた直後など多くの人が感じやすい眠気です。食事をとることで体の中で急激に血糖値が上がり、血糖を下げる効果を持つインスリンが必要以上に働いてしまうことで、低血糖状態になってしまい眠くなるというメカニズムです。
 低血圧の人は一般的な人よりも脳に流れ込む血液量が少ないことがあり、食後の眠気などが起きやすいとされています。そのためパンやジュースといった血糖値を上げやすい食事よりも、定食などバランスのいい食事をとるように、注意することをおすすめします。

生活習慣の乱れによる眠気
 仕事やストレスなどの影響で寝る時間や起きる時間がバラバラになってしまうことも起こりがちですが、このような生活習慣が乱れてしまうと自律神経が乱れる原因になってしまいます。そして、さらに血流が悪くなり、低血圧の人にとっては寝起きが悪く、布団から出ることですら一苦労ということになりかねません。
 こういった寝起きの悪さは昼間や他の時間帯での急激な眠気にもつながるので注意が必要です。

低血圧による眠気を予防する方法

 低血圧の人はどのような理由で眠気が起きるのか、その理由をご紹介しましたがここからは低血圧による眠気を防止するための方法をご紹介していきます。

日常生活の中に運動を取り入れる
 ストレッチなどをすることにより血流が良くなるということを対処法でご紹介しましたが、日常生活に運動を取り入れることで低血圧による眠気を予防するだけでなく、低血圧の症状自体を緩和させることへとつながるので、可能であれば積極的に取り入れていきたいものです。
 運動と聞くと、難しいものをどうしても考えがちになってしまいますが、ジョギングや有酸素運動とまでいかずとも、階段の上り下りや、軽いウォーキングといったものでもしっかりと効果が得られる運動になります。

質のいい睡眠をとる
 睡眠時間が普段から安定していない人はもちろん、仕事などの影響でついつい睡眠時間を削ってしまう傾向が現代社会では多くなっていますが、活動している「ON」の時間と、しっかりと休む「OFF」の時間とでメリハリをつける必要があります。
 睡眠の質を高めるために、静かな音楽を聴く、アロマなどで自分がゆったりと感じることができる香りを利用するなどの方法があるでしょう。

栄養価の高い食事を心がける
 食事は日常生活の中でとても重要なものですが、低血圧の人は一般的な人よりも食事に含まれる栄養価に気を付ける必要があります。
 1日3食をしっかり食べることはもちろん、水分摂取なども重要ですが、タンパク質やビタミン、ミネラルといった栄養素は、血液を作り、体調を整える役割としてとても重要なものです。忙しくて食事の時間がないと、どうしても手を抜きがちな食事になってしまいますが、しっかりと栄養をとるように心がけましょう。

自測自健とは

自分の体の状態を自分で測る。健康を保つための新習慣を考える

健康状態を知るためには、血圧や体重、体脂肪率など、さまざまなデータを測ること。
しかも、人間ドックや健康診断の時ではなく、毎日「自分で測る」ことが大切です。

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