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2019熱中症対策「水分」と「塩分」をしっかり補給しよう

 5月下旬の記録的な暑さでは、全国で多くの人が熱中症で救急搬送されました。この熱中症対策としてよく言われるのが水分と塩分の補給。なぜこの2つが重要なのか、どのくらい摂ればよいのか。本格的な夏到来に備え、学んでおきましょう。

 「体温を平熱に保つために汗をかき、体内の水分や塩分(ナトリウムなど)の減少や血液の流れが滞るなどして、体温が上昇して重要な臓器が高温にさらされたりすることにより発症する障害の総称」。環境省の「熱中症環境保健マニュアル」では、熱中症をこのように定義し、さらに「死に至る可能性のある病態」だとしています。

 気温が高い時、人の体は平熱に戻ろうとします。その際、皮膚に血液を集めて冷やそうとしたり、蒸発する汗が皮膚の熱を奪うことで体温を下げようとしたりします。そのため体の中の水分や塩分が減ってしまうわけです。

 なぜ塩分が減ると問題があるのでしょう?人の体は、体液の電解質濃度を一定に保とうとする働きがあります。電解質というのはナトリウムやカリウムなどを指し、細胞の浸透圧の調節などを行います。汗をたくさんかいた時に水分だけを摂ると、この電解質濃度を保とうと利尿効果が進んでしまい、かえって脱水が進んでしまいかねません。

アメやタブレットで塩分補給、ただし摂りすぎは注意

 こうした理由から、熱中症対策として水だけでなく、塩分を含んだスポーツドリンクや経口補水液、塩分チャージを目的としたアメやタブレットなどを摂取することが推奨されているわけです。真夏の運動会で、梅干しや梅干しおにぎりがふるまわれるのも、このような塩分摂取を目的としている一面があります。

 では、水分や塩分はどれくらいとればよいのでしょう?

 日常生活で飲むべき水分(食事に含まれる水分を除く)は、1日あたり1.2リットル程度とされています。ただし大量に汗をかいているときなどは状況に応じて増やすことが必要で、さらにスポーツドリンクなど塩分濃度が0.1%~0.2%くらいの水分を補給することが大切です。水とタブレット、のような組み合わせでもよいでしょう。

 気をつけたいのは塩分の摂りすぎです。体内のナトリウム濃度が高くなりすぎると、食塩中毒を起こし、嘔吐や意識障害を起こす可能性もあります。2015年には、保育園で熱中症対策のためにスポーツドリンクに食塩を加えて幼児に飲ませ、幼児が食塩中毒で亡くなるという痛ましい事件がありました。一度に塩分を大量にとるのは危険です。

「暑さ指数」などの情報チェックも欠かさない

 気象庁の予報によると、6月の気温は全国的に平年より高くなる見通しです。十分な熱中症対策が必要といえるでしょう。

 熱中症の備えとして、日々の天気予報のほか、気象庁の「高温注意情報」や「異常天候早期警戒情報」、環境省の熱中症予防情報サイトでみられる「暑さ指数」などで情報をキャッチしておくことも大事です。情報をスマホなどに届けてくれるメール配信サービスなどもうまく活用しましょう。

 屋外だけでなく、屋内で熱中症にかかる人も少なくありません。決して油断することなく、熱中症は最悪死に至る病気であることを念頭に、前もって対策を進めましょう。

自測自健とは

自分の体の状態を自分で測る。健康を保つための新習慣を考える

健康状態を知るためには、血圧や体重、体脂肪率など、さまざまなデータを測ること。
しかも、人間ドックや健康診断の時ではなく、毎日「自分で測る」ことが大切です。

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