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血圧が上昇する原因はストレスにあった!ストレスを緩和させる3つの方法

 血圧が上昇すると、体にはたくさんの悪影響が出ます。血圧上昇の原因のひとつに「ストレス」があります。多くの人がストレスを感じている現代社会で、どのようにストレスを発散し、血圧をコントロールすればいいのでしょうか。

監修者プロフィール

伊藤メディカルクリニック院長
伊藤 幹彦 先生

東京医科大学卒業後、東京医科大学第2外科(心臓血管外科)入局。東京医科大学八王子医療センター心臓血管外科や東京警察病院外科医長などを経歴し、現在は伊藤メディカルクリニックの院長を務める。これまでの術者としての経験をもとに、全身管理の大切さをモットーとし、健康維持への貢献を目指している。

 血圧が上昇すると、様々な支障が出てきます。そのような原因のひとつに「ストレス」があります。そこで、ストレスが血圧を上げる理由や、ストレスを緩和させる3つの方法、血圧が下がりにくい人の特徴についてご紹介します。

どうしてストレスが血圧を上げるのか?

 今までは、ストレスを感じた時に「交感神経」の働きによって血管が収縮し、血圧が上がると説明されていました。しかし、近年ではより医学的な視点から、ストレスが血圧を上げるメカニズムが解明されています。たとえばストレスを感じると、「アドレナリン」や「ノルアドレナリン」といった物質が体内で放出されます。アドレナリンは興奮したときに体から出る物質で心拍数を高める作用があり、ノルアドレナリンは交感神経を刺激して血管を収縮させる作用があります。

 このような働きが、血圧を上げることにつながるとされています。体はいわば、ストレスに対抗するために「防御反応」をしているだけなのですが、結果として血圧を上げてしまうのです。

血圧を上げないためにストレスを緩和する3つの方法

 ストレスが蓄積していることを気づいていない人も多く、「自分は大丈夫」と思っている人も多いのではないでしょうか。しかし、自覚していない状態でストレスを感じている可能性があります。日常生活を送っていると自分の気持ちと向き合う余裕も無くなってしまうのです。このストレスを放っておくと、血圧上昇だけでなく、自律神経疾患などの発症リスクが高まります。では、血圧を上げないためにストレスを緩和する方法を3つご紹介しましょう。

1.リラックスした時間を過ごす
まずはリラックスした時間を過ごすことです。心身ともにストレスを解消し、抵抗力をアップさせることができる、もっとも基本的なストレス緩和方法です。過度なストレスを感じると脳が緊張状態になっているので、「なかなか寝付けない」という人が多くなります。そんな時には、無理に寝ようとしなくても大丈夫です。眠たくなって自然と目が閉じるまで、音楽を聴いたり本を読んだりして「脳をリラックス」させましょう。

 しかし、リラックスする時にはお酒を飲む、タバコを吸う、考えごとをするのは止めましょう。お酒を飲むと一時的なストレスの軽減に繋がりますが、脳内の化学物質のバランスが崩れ中枢神経が麻痺し、判断力の低下にも繋がります。

 また、寝る30分~1時間前に「ぬるま湯」に浸かるとホルモンが分泌され、ストレス解消できるため、入眠がスムーズになります。ただし、熱すぎるお湯に浸かると血圧が変動してしまうので気を付けましょう。

 アロマを就寝前に焚くことも、リラックスや良質な睡眠につながります。ある機関の実験結果によると、オレンジ・スイートの香りを嗅いだ場合と香りのない水を吸入した場合を比較したところ、オレンジ・スイートの香りを嗅いだ方が、リラックスの指標である副交感神経が増加する傾向がみられ、リラックス効果を発揮した、ということがわかっています。

2.抗酸化作用をアップさせる
老化や動脈硬化を引き起こす要因の一つとされる「活性酸素」。いっぽう、その活性酸素の働きを抑える働きを「抗酸化」作用といいます。

 抗酸化作用をアップさせる食事は、良質なタンパク質が豊富に含まれる「肉類・魚類」や、ビタミンが豊富に含まれる「野菜」などが挙げられます。

 ストレスを受けた時、副腎ホルモンがたくさん分泌され、同時にタンパク質やビタミンB群、ビタミンCなどが消費されます。つまり、ストレスによって体内の栄養素が失われてしまうのです。

 その他にも「カルシウム」が脳の緊張を鎮めるので、「小魚・牛乳」なども摂取するといいでしょう。不規則な食生活が多い現代人ですが、意識的に規則正しい食生活を送ることが大切です。

3.軽い運動をする

 軽い運動だけでも、体の緊張がほぐされて気分転換になるので、ストレスを緩和できます。さらに、血圧を下げる効果もあるので、運動は一石二鳥です。ただ、運動をやりすぎると血圧が上がってしまうので、無理をしないことがポイントです。ウォーキング、散歩、軽いジョギングなど軽い運動から始めてみましょう。

 また、リラックス効果を運動で得ることができる「ヨガ」もおすすめです。普段使わない筋肉を動かし和らげることで、日常的な疲れから解放されます。ヨガスタジオに通ったり、自宅で動画や本などを参考にして取り組んでみたりしてもいいかもしれません。

血圧が下がりにくい人の特徴とは?

 ここでは、血圧が下がりにくい人の特徴についてご説明します。以下の条件に当てはまる方は、特にストレスにも注意を払うことが大切です。

・メタボリックシンドロームの人
メタボリックシンドロームとは、内臓脂肪型の肥満、高血圧、高脂血症など動脈硬化の危険性を持つ状態のことをいいます。腹囲が男性で85センチ、女性で90センチ以上あり、かつ血圧・血糖・脂質のうち二つ以上が基準値から外れていると、メタボリックシンドロームと診断されます。

・高齢者
年齢を重ねると、些細なストレスであっても血圧に影響が出ます。血圧を調節する機能が、年齢とともにうまく作用しなくなることが原因です。また近年では高齢者が高齢の要介護者を世話する「老々介護」も増えています。老々介護をしている高齢者は、家族の介護や病気、経済面がストレスとなっている可能性もあります。

・家族の病歴
例えば、あなたが男性なら自分と同性の祖父、父、兄、弟などに脳卒中・心筋梗塞などの病歴がある場合、高血圧になる可能性が高くなるといわれています。

血圧を上げず健康な体を維持するためストレスを緩和させましょう

 血圧が上がりやすいタイプの人は、特にストレスを溜めないことを心がけて、リラックスした生活を送りましょう。そのためにできることから始めていき、無理をしないことが一番重要です。焦らずにゆっくりと実践していきましょう。

自測自健とは

自分の体の状態を自分で測る。健康を保つための新習慣を考える

健康状態を知るためには、血圧や体重、体脂肪率など、さまざまなデータを測ること。
しかも、人間ドックや健康診断の時ではなく、毎日「自分で測る」ことが大切です。

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